トイレ

節水型のトイレはつまりやすい?つまった時に自分で行える修理方法

節水型トイレは、1回あたりの水量を減らすことでエコを意識した製品です。
水道代の節約になり手入れもしやすいことから、近年のトイレは従来のトイレから節水型トイレへと移り変わっています。
そんな節水型トイレは、使い方を間違えるとつまりが生じやすくなるため注意が必要です。
もし節水型トイレでつまりが生じた際にはどのように対処すべきか、解説します。
また自分で直せないような頑固なつまりの時は業者を呼ばなくてはなりません。
業者を呼ぶ前に知っておくべきポイントについてもご説明します。

節水型トイレの特徴とつまりの原因

トイレは使い方次第では詰まることがあります。
たとえば大量にトイレットペーパーを流した場合や、ボールペンなどの固形物を落とした時などにつまりが生じるものです。
他にも流せるお掃除シートを沢山流したり、おむつや生理用品を流した場合もつまりが起きる原因となります。
特に従来の洋式トイレよりも節水型トイレはつまりやすいと言われています。
まずは節水型トイレとはどのようなものなのか、なぜつまりが起こりやすいのか見ていきましょう。

節水型トイレとは?

節水型トイレは2000年代頃から新しく誕生したトイレです。
従来の洋式トイレよりも少ない水量で流すことができ、エコや水道代の負担軽減に配慮したトイレになります。
どのような仕組みで水量を減らしているのか?
節水型トイレには従来のタンクトイレにはないメリットがいくつかあります。
掃除のしやすさもその一つです。
単に使う水量を減らしただけでなく、使いやすくなるよう改良が施されています。

1回に流す水の量を極力減らしたトイレ

節水型トイレは、1回に流す水量を減らすことで節水効果が期待できるトイレです。
どのくらい水量を減らしているのかと言いますと、下記の表をご覧ください。

年代 1回あたりの使用水量
1975年頃 おおよそ13リットル
2000年頃 おおよそ8リットル
2012年頃 おおよそ3.8リットル

このように1975年前後と2000年以降では、1回あたりの使用水量が大きく減っているのが分かります。
まさしく節水型トイレの出現によって、年間における水道代の負担を大幅に軽減できるようになりました。

職人
節水型トイレは使用水量が少ないのはもちろんですが、それ以外にもさまざまな工夫が施されているのですよ
主婦
どのようなことですか?
職人
洗浄方法を工夫しており少ない水でも流れるのはもちろん、汚れが付きにくい素材や形になっています

昔のトイレの水流は単に上から下へ落ちるだけでしたが、節水型トイレは渦巻水流となっています。
このような水流の変化により、少ない水でも綺麗に流せるよう工夫されています。

サイフォンの原理を綿密に計算している

節水型トイレの仕組みを理解するうえで、サイフォンの原理を知っておく必要があります。
一般的なタンク式トイレは、サイフォンの原理を利用して水が流れるものが多くなっています。
サイフォンの原理とは何かと言いますと、サイフォン作用とは水を吸い出す力の事で、便器内の汚物を吸い込む力で流すトイレをサイフォン式トイレと言います。
今までのトイレは、上から下に水を落とし押す力で流す洗い落とし式のトイレからサイフォン式に変化してきました。
(洗い落とし式トイレも今現在でも3点ユニットバス等で普通に使用されています)
そして、サイフォン式はサイフォンZ式やサイフォンボルテックス式等のトイレに変化し、今では様々な方式のトイレが使用されています。
そして、節水型トイレはどの様な方式かと言うと、サイフォンボルテックス式に近くサイフォンZ式とトルネード洗浄を組み合わせた洗浄方式のトイレになります。

節水型トイレのメリットとデメリットとは?

掃除のしやすさもメリット

節水型トイレは、従来のタンク式トイレよりも掃除をしやすい点が魅力です。
前述のように、節水型トイレの素材は進化しており、汚れが付着しにくい洗浄方式が採用されています。
汚物がつきにくくなっていますので、お掃除が楽になりますね。
また表面のコーティングにより、仮に汚物が付着しても簡単に落ちます。
トイレの使用は毎日のことですから、掃除のしやすさは案外大事なポイントです。
近年のトイレは掃除しやすい工夫が施されていることから、節水面だけではなく手入れのラクさも間違いなくメリットでしょう。

節水型トイレ以外の洋式トイレは?

近年では節水型トイレ以外にも、いろんなタイプの洋式トイレが誕生しています。
これまでは洋式トイレといえばタンクと便座が別々になっているタイプが主流でしたが、種類が豊富になっており、例えば以下があります。

トイレの種類 特徴
タンクレストイレ タンクがなく、給水管から直接水が流れるタイプ
収納一体型トイレ タンクと収納をくっ付けたタイプ
シャワートイレ一体型 従来なら離れているタンク部分と便座部分を繋げた仕様のトイレ

特に近年目立つのがタンクレストイレです。
タンクレストイレはその名の通りタンクがないことからスッキリとしており、空間を広く使えるのが特徴です。
また、タンクに水を溜めるのではなく給水管から直接水を送る仕様なため、連続で水を流せるのもタンクレストイレならではの良さでしょう。

節水型トイレはつまりやすい?

節水型トイレは、従来のトイレと比較するとややつまりやすい傾向にあります。
それはやはり一度に流す水の量が少ないからでしょうか?
従来のトイレでも汚物の量が多い場合など、きちんと流しきれないことがあります。
特にレバーを引く際に大ではなく小を使っている場合は要注意です。
小は流れる水が少量ですから、基本、少量でもトイレットペーパーを流す時は大を使用します。

注意ポイント

節約のためについ小で流してしまいがちな人も多いかもしれませんが、トイレットペーパーを流す際は必ず大を使用しましょう。

節水型トイレはつまりやすいという意見もある様ですが、便器自体は少量の水でも正常に汚物を便器外に排出できる様に計算されて作られているので、一概に詰まりやすいとは言えないでしょう。

トイレの使い方に問題がある可能性も

従来のタンク式トイレと比べるとつまりやすい傾向にある節水型トイレですが、適切な使用をしている際はそれほど問題ではありません。
普通に使用する分にはつまりを起こすことなど滅多になく、つまりが頻繁に生じるようならそれは別の問題である可能性が高いです。

水圧不足でつまりが生じることもある

問題になるのは、トイレ自体ではなくトイレの設置条件です。
とにかく多いのは「今までは、こんなに詰まる事はなかったのに節水型トイレにしたら詰まる様になった」こんなお宅の多くはトイレ詰まり(便器内のつまり)ではなく、下水でのつまりです。
ここで言える事は確かに詰まりに水量の少なさが関係してるのは間違いありません。
しかし、本当に原因となっているのは、便器ではなくトイレの位置、下水管の位置や長さなどの設備上の問題です。

節水型トイレにしたら詰まった本当の原因

  • 1つ目はトイレから公共の本下水に出る最終マスまでの距離が極端に長い時です。
  • 2つ目はトイレの下水が家の中で一番上手に有、生活雑排水の浴室、台所等が下手にある時です。
  • 3つ目はトイレの下水管が最終マスまで単独になっていて、その他の生活雑排水は別経路で最終マス手前もしくは最終マスで合流するような時です。

これらのケースでは、水量が少ないのでトイレから下水管へ汚水が流れても水だけが先に流れていってしまい、汚物が途中に取り残されてしまうのです。

ここで一つ目のケースですと、当然下水管の距離が長ければ少量の水で最終マスまで汚物を運んでいく事は出来ません。
2つ目のケースですと、生活雑排水が上手にあれば多少汚物が取り残されてしまっても毎日の様に上手から浴槽に溜めた湯が一気に排水されたり、洗濯排水が一気に流れてくる事で止まっていた汚物も最終マスまで運んでいってくれます。
3つ目のケースも似たような事で、トイレの排水が単独になっている事で、その他の排水が流れてこないので当然汚物は取り残されたままになります。

今までのトイレタンクの水量が10ℓ~13ℓ近くあったとすれば、節水型トイレの3倍です。
もしかしたら、この3倍の水量でもかろうじて流れていたのかもしれません。
この様な視点で考えると、悪いのは節水型トイレではありません。
原因はこの様な設置条件です。
もっと言ってしまうとこの様な設置条件にも関わらず、トイレを設置してしまった水道業者、リフォーム業者が最大の原因です。
お客様に「どうせトイレを新しくするなら節水型トイレがいいわ!」と言われ、調査もせず「ハイ!ハイ!」と設置してしまう事が問題です。
お客様はそんなことは考えもしません。当然ですね。
もし、わかっているのに設置していく様な業者なら悪徳業者と間違われても仕方ありません。
ぜひ、皆様はこの後でも説明する業者選びの時、皆さんの立場に立った調査、提案をしてくれる水道業者を選びたいですね。

節水型トイレがつまった時に自分で行える対処法は?

節水型トイレがつまっても、軽度なつまりなら自分で直せるため慌てる必要はありません。
特にトイレットペーパーなど、水に溶けるものが原因でつまっているようであれば、時間経過と共につまりが自然解消する場合もありますが、いつ直るか分からないので。
従来のタンク式トイレと同じ方法にて、つまり解消をおこないましょう。

ポイント

軽作業でつまりが直ることも多いですから、いきなり業者を呼ぶ前にまずはつまり除去法を試してみるのがおすすめです。

つまり修理を自分で行う際のやり方を、具体的に解説します。

修理前の下準備

自分でトイレつまりの修理を行う前に、下準備をする必要があります。
以下のことをおこないましょう。

トイレつまり修理の下準備

  • 止水栓を閉める
  • トイレの電源プラグを抜く
  • トイレ周辺を養生する

どの項目も大事なことのため、忘れずにおこないましょう。
それぞれの項目について、解説します。

止水栓もしくは元栓を閉める

まず修理開始前に、止水栓か元栓を閉めましょう。
開けたままで修理をおこなうと、万一排水弁が開いた際に、水があふれ出すことがあるからです。
止水栓はトイレ後方の壁や床などに設置されていることが多いです。
ハンドル式のものとマイナスドライバーが必要なものがありますが、どちらの場合も回すことで水の供給が止まります。
もし止水栓が見つからないようなら、元栓を止めて下さい。
元栓は水道メーターと一緒に設置されており、戸建てなら屋外に、集合住宅ですとPSにあるのが一般的です。

電源プラグを抜きさる

止水栓を閉めるのと一緒に、電源プラグを抜くことも忘れないようにしましょう。
ウォシュレットなど電気設備が備わっている節水型トイレですと、電源プラグがありますので抜いてください。

自動洗浄付トイレの場合、電源が入ったままになっているとつまり除去作業中に勝手に反応しトイレを流してしまいます。
詰まって流れないトイレに新たに4ℓ近い水が流れ込んで来たら・・・!!想像しただけでも恐ろしいですね・・・!
便器から汚水や汚物があふれ、床も足元も大変なことになってしまいます。
きっと廊下まで汚水が流れ出してしまうでしょう。
どうか、電源コンセントを抜き忘れないで下さい!

周辺を養生する

修理前にトイレの便座周辺を養生しておくのも、案外大切なことです。
トイレのつまり修理では、水しぶきが飛び散る事もあります。
何も養生しないままですと、汚水がさまざまな箇所にかかってしまいます。
それを防ぐためにも、周囲を新聞紙やビニールシートなどで隙間なく覆っておきましょう。

ラバーカップを使う修理方法

ラバーカップを使用してつまり除去を行います。
いわゆるスッポンと呼ばれる道具ですが、常備しているご家庭は意外と多いのではないでしょうか。
作業方法は、以下の通りです。

ラバーカップでつまり除去をする方法

  • 便器が汚水でいっぱいになっていたら、少し汲み上げて下さい。(この時、ラバーカップのゴム部分が水の中に入るぐらいの量にする)
  • 便器の排水口にカップをしっかりと当てる
  • ゴムを潰す様にゆっくり押し、次に引き上げる様に戻す。(この時ゴムを便器から離さない)
  • この動作を繰り返す
  • つまりが解消し、水が流れていく感覚があれば動作を止める
  • バケツなどでゆっくりと水を流し、スムーズに流れるのを確認したら完了

ラバーカップを排水口に当てた時、先端のゴムが水の中に完全に入ってることが大事です。
溜まっている水量が少ないと、水圧がかかりません。
逆に水量が多いとあふれ出す心配があるため、カップが覆われるくらいを目安に水を溜めておくと良いでしょう。

ラバーカップ選びのポイント

ラバーカップは排水口の形に合ったものを!

ラバーカップを購入する時は、柄があまり短くなく、ゴムもある程度しっかりしたものが良いですね。出来ればゴムがラッパ口のタイプが使いやすいかもしれません。ホームセンター等へ行くと1,000円~1,500円程度で購入できます。

主婦
ラバーカップをトイレ以外の排水口で用いることはできますか?
職人
できます。ただ、トイレと台所で同じものを使うのはなんとなく嫌ですね

ひどいつまりは業者に依頼して解消しよう

つまりが下水管内で発生している場合、ラバーカップで対処するのは困難です。
特に便器の脱着を伴うようなら、皆さんでは対処しきれません。
このような時は、水道業者を呼び修理してもらうのが賢明でしょう。
水道業者に依頼する際に知っておくべき知識を解説します。

トイレつまり修理の相場は?

トイレつまり修理の相場 料金設定は業者によって違う

水道業者選びを失敗しないためには、修理相場の把握が欠かせません。
つまり修理における料金設定は業者により様々ですから、相場を知っておかないと、適正価格か見極めることができません。
中には相場から極端にズレた料金設定をしている業者もありますので、そのような業者を避けるためにも費用相場をある程度把握しておいて下さい。
一般的に軽度なつまり修理ですと、おおよそ8000円が目安です。
一方でトーラーや高圧洗浄機などの機材を使用してつまり除去を行う場合、トーラーですとおおよそ2万円~4万円位、高圧洗浄では3万円~5万円位が相場でしょう。
また便器の脱着が必要な作業ですと、おおよそ1万円~2万5000円程度の追加料金となるのが一般的ですから、便器に固形物等を落とさないよう注意して下さい。

業者選びのチェックポイント

水道業者は料金設定が異なるのはもちろんのこと、それ以外にもさまざまな違いがあります。
どこに修理してもらっても仕上がりに大差はないと思うかもしれませんが、決してそうとは言い切れません。
優れた業者とそうでない業者とでは修理の技術力に差があります。
また実施しているサービス内容に関しても、業者による違いが出やすい部分です。
どんな点に着目して業者選びをおこなうべきか、詳しく見ていきましょう。

サービス内容

業者選びの際によく見ておきたい部分として、サービス内容があげられます。
水道業者の中には独自のサービスを実施しているところもあります。
サービスを実施しているところもあれば一切のサービスなしのところもありますので、金額を踏まえたうえで見比べてみるとよいでしょう。
業者によって、水道修理だけでなくリフォーム相談に乗ってくれるサービスなどもあり、業者の特色が出やすいです。
自分にぴったりのサービスを実施している業者を選べれば、満足感は飛躍的にアップします。
各社どのような点に力を入れているのか、確認してみましょう。

修理の実績

修理実績に関しても、確認しておきたいポイントです。
どれだけ料金が安くても、修理の出来栄えが悪ければ心配ですね。
修理実績の確かめ方としては、公式ホームページなどを確認するとよいでしょう。
自信のある業者なら、これまでの実績をきちんと公開しているところが多いです。
またSNSなどで口コミを読むことで、ある程度推測することができます。
業者の技術力を知るために情報収集も必要です。修理依頼する前に調べてみて下さい。

まとめ

節水型トイレは従来のトイレと比較した際に、1回あたりに流れる水の量が大幅に少ないです。
水道代が節約できるというメリットがある一方、使い方次第ではつまりの要因になってしまう事もあります。
ただしこれは従来のトイレでも一緒です。
そのため一度に流す汚物の量が適量となるよう、普段から心がけなければいけません。
トイレットペーパーや水に溶けるお掃除シートなどでも、大量に流してしまうとつまりを引き起こします。
万一つまりが生じた際は、つまり解消法によってご自分で解決することもできるかもしれませんので、慌てずにつまり除去をおこなってみましょう。
手順をひとつずつ押さえきちんと実行する事によって、
軽度なつまりなら皆さんでも対処できる可能性があるため、今回ご紹介した方法を試してみましょう。

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